今年もインド、デリーでは大気汚染シーズンが始まった。毎年ことの時期より世界最悪の大気汚染が始まる。大体2月くらいまで続く大きな問題だ。今年もすでにテレビやニュースで大気汚染の深刻度が放送されている。
我が家も空気清浄機を稼働させているが数値は屋内でも悪く、数値が下がることはない、屋外はモヤがかかり始めて、インドに出張に来る方は霧?と間違えるが、これは大気汚染のスモッグである。 インドの一部の方はこの問題に深刻に捉えているが大半は特に興味がないのも課題である。
デリーの天候については以前に記事も書いたが、この大気汚染は大きな問題なのでこちらで状況を詳しく
はじめに
インドは、その豊かな文化と歴史的な遺産で世界的に有名ですが、近年急速に注目されているのが、深刻な大気汚染問題です。特に首都デリーは「世界最悪の大気汚染都市」として度々名前が挙がっており、インド全体の健康と環境に大きな影響を与えています。この記事では、デリーの大気汚染の主な原因、具体的な健康リスク、近年急増するムンバイの大気汚染などを探りながら、この問題がどれほど深刻かを説明していきます。
デリーの大気汚染が「世界最悪」と言われる理由
デリーが世界で最も大気汚染がひどい都市の一つとされる理由は、多くの要因が絡み合っています。特に以下の要因が、デリーの大気汚染の主要な原因とされています。
1. 野焼き(スタブルバーニング stubble burning)
野焼きとは、収穫後の農地で残った稲わらを焼却する行為を指します。この行為は、パンジャブやハリヤナといったインド北部の農村部で広く行われており、毎年秋になると数百万ヘクタールにわたる野焼きが行われます。この煙がデリーに運ばれ、大気汚染を劇的に悪化させています。 これが大きな問題の一つ
2. 交通機関の排気ガス
デリーは自動車の数が非常に多く、排気ガスが大気汚染の主要な原因となっています。特に、ディーゼル車からの微粒子状物質(PM2.5)は、肺に悪影響を与え、長期的な健康リスクを高めています。
3. 工業活動
デリー周辺には多くの工場が集中しており、それらから排出される汚染物質も大気汚染の深刻化に寄与しています。規制が不十分で、適切な排気処理を行っていない工場が多いことも問題の一因です。
4. 冬季の気候条件
冬になると、デリーは特有の気候条件が重なり、大気汚染がさらに悪化します。冬季は風が弱く、冷え込んだ空気が汚染物質を地表に留める「逆転層現象」が発生し、空気が循環しにくくなります。その結果、汚染物質がデリーの空に滞留し、大気質が急激に悪化します。
デリーの大気汚染はどれほど悪いのか?
インド政府や多くのNGOが提供するデータによると、デリーの空気を吸うことは、1日にタバコ25本を吸うのと同等の健康リスクがあるとされています。PM2.5の濃度が非常に高いため、特に子供や高齢者、呼吸器系に問題がある人々にとって、デリーの空気は深刻な健康被害をもたらします。
WHO(世界保健機関)が推奨するPM2.5の安全な基準値は、1立方メートルあたり10マイクログラム未満です。しかし、デリーでは冬季にPM2.5の濃度が1立方メートルあたり400マイクログラムを超えることもあり、これは推奨値の40倍に相当します。
ディワリと大気汚染の悪化
デリーの大気汚染が特にひどくなる季節は、収穫期の秋から冬にかけてです。この時期は、農村部での野焼きに加え、インド最大の祭りである**ディワリ(光の祭典)**も影響を与えています。
ディワリでは、花火が祝祭の一部として広く行われます。花火は非常に大量の有害物質を大気中に放出し、デリーのすでに悪化している大気質をさらに悪化させます。ディワリの夜には、空が煙で覆われるほどの花火が打ち上げられ、その後数日間にわたってPM2.5のレベルが急上昇します。
マスクの必要性:大気汚染からの防御
デリーの住民にとって、日常的にマスクを着用することはもはや選択ではなく、必要不可欠な習慣となっています。特にN95やN99マスクは、PM2.5や他の有害物質を効果的にフィルタリングするため、外出時の基本的な防護策として推奨されています。
多くのデリー市民は、日常生活で空気清浄機を使用し、自宅内での大気汚染対策も行っていますが、街中を歩く際にはマスクなしでは健康リスクが高まります。特に、秋冬のピーク時には、外出を極力避け、必要不可欠な場合には高品質のマスクを着用することが求められています。
高級マスクもAmazon India手軽に入れ安くなっている。
ムンバイも近年大気汚染が悪化
デリーが大気汚染の悪名高い都市であることはよく知られていますが、インドの他の大都市も同様に大気汚染に悩まされています。特にムンバイは、近年その大気質が急速に悪化していることが注目されています。
ムンバイは、デリーほどではないものの、工業活動、交通量の増加、そして都市化に伴う建設作業などが原因で、大気汚染の深刻化が進んでいます。また、海沿いに位置することから、湿度が高く、汚染物質が都市内に留まりやすい環境が問題を助長しています。
対策
社会問題に対して個人できることは限られているが、現在考えられる対策はやはり、マスクと空気清浄機がいいかと思う。インドでも日本製の製品は多く活躍しているので、AmazonやFlipkartで購入することは可能である。
AmazonではSharp社は、もちろん各有名ブランドの空気清浄機が用意されている。
Flipkartでも同様に探すのはおすすめである。
おすすめの日系企業以外の商品はXiomi、Phillips などそいて日本でも有名なダイソンである。
日本からは首かけ携帯空気清浄機
個人で使ったことはなく、効果も正直懐疑的ではあるが、このような商品はある。インドで旅行する際に携帯すれば多少の効果はあるかもしれない。
デリーでの大気汚染対策
インド政府およびデリー州政府は、この深刻な問題に対処するためにいくつかの措置を講じていますが、効果は限定的です。
1. オッド・イーブン制(Odd-Even Scheme)
デリーでは、車のナンバープレートの奇数・偶数によって異なる日に車を運転できる「オッド・イーブン制」が数回導入されました。この対策は一時的に交通量を減らし、排気ガスの削減を目指していますが、恒久的な解決策には至っていません。
2. 大気汚染監視システムの導入
デリーでは、大気質の監視を強化するために新たな技術が導入されています。リアルタイムの大気質データが市民に提供され、外出時の注意喚起が行われるようになっています。
3. 野焼き禁止措置
インド政府は野焼きの禁止を進めていますが、農村部では代替手段が不足しているため、完全な禁止には至っていません。新しい技術や補助金によって、野焼きに依存しない農業方法を推進する努力が続けられています。
結論
インド、特にデリーの大気汚染問題は、急速に都市化が進む国の現実を象徴しています。野焼き、交通渋滞、工業排出ガス、さらにはディワリの花火まで、様々な要因が複合的に重なり、健康や環境に深刻な影響を与えています。これらの問題を解決するためには、政府、市民、企業が一丸となって持続可能な対策を取る必要があります。マスクや空気清浄機といった個々の防衛手段も重要ですが、長期的な視点での政策と技術革新が不可欠です。
デリーやムンバイのような大都市が抱える大気汚染の課題は、単なる一都市の問題ではなく、インド全体、さらには地球規模の環境問題として対処されるべき課題です。 モディ首相になんとか将来のためにも対策してもらいたい。
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