「電車男」の”エルメスさん”――そう聞いて、あの透明感のある笑顔を思い出す人は多いはずだ。伊東美咲さんは2010年の第一子出産を機に女優業を無期限休止し、以来テレビで見かける機会はほとんどない。だが2026年8月現在、49歳になった伊東さんはハワイからシンガポールへと生活の拠点を移し、3人の子供を育てながら、時折インスタグラムで見せる「変わらぬ美貌」がファンの間で話題になり続けている。子育てに専念してきた15年余りの歩みと、2026年に入ってから続く近況の変化を、公表されている情報をもとに整理する。
「電車男」の”エルメス”が駆け上がったキャリア
伊東美咲さんは1977年5月26日生まれ、福島県いわき市出身。短大在学中に大阪・心斎橋でスカウトされたのが芸能界入りのきっかけだった。1999年にアサヒビールのイメージガールに起用されたのを皮切りに、2000年にテレビドラマデビュー。2002年には「模倣犯」への出演で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、同年の「ごくせん」でも知名度を上げていった。決定的なブレイクとなったのが2005年のフジテレビ系ドラマ「電車男」だ。オタク青年の憧れの女性として描かれたヒロイン・青山沙織役を演じ、視聴者からは役名にちなんで「エルメスさん」の愛称で呼ばれるようになった。同年放送の「危険なアネキ」もヒットし、2006年にはタレントCM起用社数ランキングで年間首位を獲得するなど、まさに女優としてもCMクイーンとしても絶頂期を迎えていた時期だった。
結婚・出産を機に女優業を無期限休止
絶頂期にあった伊東さんだが、2009年11月にパチンコ機器メーカー・京楽産業の社長である榎本善紀さんと結婚(挙式はハワイで実施)。2010年6月に第一子となる長女を出産したことを機に、子育てに専念するため女優業を無期限で休止した。2014年5月には芸能活動再開を発表し公式ブログをスタートさせ、CMや雑誌撮影など限定的な範囲での活動に復帰したものの、2015年6月に第二子となる長男を出産したことで、再び女優業のみを休止する状態に入った。2018年末には第三子(女児)も出産しており、現在は3人の子を持つ母親という顔が中心になっている。2021年8月には「突然ですが占ってもいいですか?」(フジテレビ)に出演し、実に12年ぶりのテレビ出演としてハワイでの私生活の一部が明らかになったが、それ以降もレギュラー番組への出演や女優としての本格復帰には至っていない。
子供の教育を理由にハワイへ、そしてシンガポールへ
伊東さんの家族が大きく動いたのが「教育移住」だ。長女が小学校に入学するタイミングとなる2017年頃、一家はハワイへ移住。以降7年間をハワイで過ごし、3人の子供たちの「得意」を伸ばす教育方針のもと、子供たちが同時に受験する「トリプル受験」を2度経験したという。そして2024年8月、伊東さんは自身のインスタグラムでハワイからシンガポールへ移住したことを報告した。移住後は日本とシンガポールを行き来する二拠点生活を送っており、2026年に入ってからもマリーナベイの花火動画(3月8日投稿)など、現地での暮らしぶりをうかがわせる投稿が続いている。芸能活動を最小限に絞りながらも、教育移住を軸にした家族としての選択を着実に積み重ねてきた15年間と言えるだろう。
2026年、インスタグラムに相次ぐ「変わらぬ美貌」の声
2026年に入ってからの伊東さんの動きで目を引くのが、インスタグラムへの投稿頻度と、それに対するファンの反応だ。2025年12月17日以来約4カ月ぶりとなる4月14日の投稿では、担当ヘアメイクがプロデュースした新コスメ「ifoo」を使用した際のオフショットを公開。花柄のワンピースでヘアメイクを施される様子が写り、コメント欄には「歳取らない方!美しい」「相変わらず美しい」といった声のほか、「電車男」を思い出した層からは「エルメスさんは今もなお品格を兼ね備えた美しさ」との声も寄せられた。さらに7月12日までの投稿では、マネージャーが「先日、都内スタジオにて、とある撮影をしてきました」と報告し、控え室でのヘアメイク中の様子を公開。撮影の詳細は「後日お知らせ」とされたままだが、女優業が長年休止中であることを踏まえると、こうした国内での撮影仕事の動きに、女優復帰を待ち望むファンの期待が高まっているのも自然な流れだろう。
今後の女優復帰はあるのか
2021年のテレビ出演時点で「12年ぶり」と話題になったことを考えると、伊東さんが女優としてカメラの前に本格的に戻る機会は、決して多くはない。それでも、教育移住という家族の選択を優先しながら、CMや雑誌撮影、SNSでのゆるやかな発信という形で芸能活動との接点を保ち続けている点は、多くの「かつての国民的女優」の中でも独自のスタイルと言えそうだ。2026年7月の都内スタジオ撮影が何のための仕事だったのか、続報が明らかになれば、女優業復帰への一歩となるのか、それともCMや雑誌の範囲にとどまるのか、注目したい。
まとめ
「電車男」の”エルメスさん”として一時代を築いた伊東美咲さんは、2010年の第一子出産を機に女優業を無期限休止し、以降は3人の子供の教育を軸にハワイ、そして2024年からはシンガポールへと生活の拠点を移してきた。2026年に入ってからもインスタグラムでの近影投稿には「変わらぬ美貌」を称える声が相次ぎ、7月には都内スタジオでの撮影という動きも報告されている。女優としての本格復帰があるかどうかは今のところ未知数だが、家族との暮らしを優先しながら芸能活動との距離感を自らコントロールしてきた伊東さんの歩みは、これからも注目に値するだろう。

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